──いろいろ伺ってきて、新しいこと見たことのないもの・服というとすぐに奇をてらったようなもの(?)を思い浮かべていた私は安直でした… もっといろんなアプローチがあるってことですね。
古河: 人が着なければ何でもできると思いますけどね。袖なら袖で、襟なら襟で何か面白いことできるかな、と。僕の好きなものをわかってほしいとかそういう思いもありますけど、着る人が自分で選べる喜びとか大切さは持っていて欲しいと思ってます。着る以外の何かも感じてもらえたらなーと。でも不思議なんですけど、日本の人口のまぁ半分くらいは女性だとして、女性ってだけで、みんな同じような考え方になるんですかね?
──え? 何? それは服のこと?
古河: 服に限らずいろんなことですけど、服なら買う人が自分で選んでこれいいなって思って買ってるのか、流行ってるからっていうので買ってるのかとか…
──服に対する考え方もそれぞれ違うでしょうしねぇ。流行っているものがトニカクスキ!な人もいるでしょうし。古河さんの服を着る人は自分で選んで買って欲しいな、と思っているわけですね。
古河: そうですね。
──古河さんからこういう人に着て欲しいというのはあるんですか?
古河: それはないと思いますね。
──サイズも展示会の時にサンプルからその人に合わせて調整したりされてますよね。サイズ展開がないんですか?
古河: ないですね、そんな何千枚も作るわけではないし、サイズ展開よりもその人に合わせた方がいいかなと思って。着たい服が自分にピッタリだと僕も嬉しいですからね。
──では、次回は刺繍ですね。
古河: はい。刺繍とファスナーですね。
──あ、そっか。刺繍とファスナー! いいですね。
古河: そこにまだあんまりストーリーはないんですけどね。
──ファスナーを開けたらそこにお花のししゅうが、とか。
古河: ………いいですね。
──すみません。野暮でしたね。
古河: (笑)
──着る人のことをまず第一に考える古河さんのお話、とても勉強になりました。ありがとうございました。
古河: なんかあまり言葉がなくて… すみません。
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(古河暁さん イソタビュー 了)