2016-04-12

和泉淳さん 〔4〕「そしてめぐりあいー」

中津に来られたのはいつでしたっけ。

淳:  えーっと2008年だから…8年前かな。

──どうですか?中津は

淳:  もぅ…あれですね、住み心地良いですね。面白い人いっぱいいるし(笑)楽しいです。

──ソーマすることになって中津に来られたんですか?

淳:  いえ、違います。先に住む所として来ました。でも今のソーマの場所を昔に見に来たことあるんですよ。その時は家とは別でアトリエを探してて、そこがいいかなと思ったんですけど、別の方が一歩違いで借りられて…。他にも中津で何軒かみたけどタイミングが合わなかったりで。それでしばらくして結婚して引っ越すってなった時にたまたまですけど、中津に越して来たんです。で今、ソーマで借りてる所を「ここ見にきたよなー」みたいに話してたら、ある日空いてますって貼り紙がしてあって「あー!」ってなって見せてもらって借りました。

──そうなんですね、その時はお店として借りられたんですか?

淳:  そうです。今の家は住居スペースはすごく狭いけど、アトリエスペースとして使える場所があるので…住んでる間にそういうタイミングもまた巡ってきて。

──場所が見つかるのって不思議な感じですよね。ほんと縁というか…それが今や人気のソーマですね。

淳:  うふふふ。ありがたいです。

──では最後に。ソーマの…えーとソーマの何聞こかな。イソタビューの締めに…(質問を考え中)    あ!タモリさん。これにしましょう。        淳さんはいつかタモリさんにソーマに来てほしいんですよね。ここでタモリさんに向けてメッセージを!これ読んで来てくれるかもしれませんよー。さぁ、思いの丈をどうぞ!

淳:  (笑)えー。でも多分タモリさんはスパイスカレー嫌いなんですよ…

──わぁぁぁ(笑)

淳:  でもソーマはもちろんカレーもずっとやりますけど2階はギャラリーになってたり、あと今年からは音楽レーベルも始めたので、カレーは今皆さんたくさん来てくださるようにはなったんですけど、これからはギャラリーとか音楽でも同じように頑張っていって、皆さんに愛されるようなものを作っていきたいです。

──はい。きっとそうなると思います。ありがとうございました!

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(和泉淳さん インタビュー   了)

和泉淳さん〔3〕「淳さん グリーンになる」

──今はどんなものがアンテナにかかってますか?

淳:  ここ最近はやっぱり植物おもしろいなーと思って興味あります。

──植物はどんなところが面白いですか?

淳:  これまではあんまり植物育てたりは特にしてなかったんですが、中津に引っ越してきてから育てるようになって、年月とともに放ったらかしててもワサワサ育っていくのもあるし、いろんな加減とか、同じ種類のものでもそれぞれ個性があってそういうのも面白いです。あと、もう死んでると思ってたのもちゃんと春を感じて暖かくなったら復活してるのとかもあって、そういうのを見てるとすごいなぁーと思います。

──じゃあ中津来られてからずっと育ててずいぶん大きくなったものもあるんですか?

淳:  あります。ぶどうの木があって、全然放ったらかしだったんですけど一昨年初めて実がなったんです。植木鉢なんで、もうそろそろ植え替えないと、と思ってたんだけど気がついたら小さいんだけど実がなってて、びっくりしてすごく感動しました!花が咲いてたはずなんだけど全然気が付かなかった。いつもあんまり見てないんですけど(笑)

──ゆったり育ててはる感じなんですかね。虫がついたら嫌とかでこう必死になって…とかではなくて。

淳:  虫はついたら嫌です。

──あ、はい。

淳:   特にカレーリーフは大切に育ててるので、虫は大変です。ついたら取るし、木酢を撒いたりします。

──木酢酸ですか。あれは虫除けになるんですか?

淳:  そうそう。ついたら歯ブラシでこすって取ったり、そういう手間はかけてます。

──そうなんですね。ミミヤマミシンの前にもお向かいのおばさんがお花をいっぱい育ててくれてますけど、植木鉢は殺虫剤の粉で真っ白になっています。

淳:  (笑)カレーリーフは食べるものなので…ね。

──そうですね。その、向かいのおばさんもそうですけど植物が育つ人ってあるんでしょうね。

淳:  グリーンフィンガーですね。

──そんな風によぶんですね。何か共通してるものがあるのかなぁ。でも育てるようになったのは最近なんですよね?

淳:  小さい時から植物は好きでお花屋さんになりたいと思ってました。母も好きで実家にいた時は庭は母がほとんどやっていたので…。やっぱり2人はいらないですよね。自分の庭を作るのは1人でやった方がいいかな。

──あぁ、さっきのボーカルと同じですね。

淳:  (笑)ツインボーカルはありますけどね。そうそう。小さい時から庭は母の仕事でしたね。

──ところで植物にも相性があるって前に話してましたよね。

淳:  ありますね、そうそう。人間と一緒みたい。

──あー。一緒みたい…

淳:  何回もチャレンジするけどやっぱり枯れてしまうタイプが必ずありますね。もともと育てるのが難しいものの場合もあるけど、わりと簡単といわれているものでも枯らしてしまうこともあります。

──ソーマにはなんだか変わった植物多いですよね。ヘンテコな形のとか…

淳:  やっぱりそういうのが好きなのかもしれない(笑)  園芸屋さん行っても「何コレ!?」って思ったのはどうしても連れて帰りたくなりますね。

──話しかけたりしますか?

淳:  それはまだ…(笑)まだ…まだまだですね。

──ソーマのコウモリランは立派ですよね。兄弟が増えていってるんですよね。

淳:  そうそう。毎年株分けしてどんどん増えていってます。でも胞子で増やしていくやり方もあるみたい。胞子葉っていう葉っぱが1枚できるらしくて、それはまだ見たことがないんだけど裏が黒くなっててどうやらそれを採って付けてやると増えていくらしいです。胞子葉は見る人が見るとわかるらしくて、できたら胞子でも増やしてみたいです。

──魔法みたいに一気に増えそうです。

淳:  ジャングルみたいにしたいわ(笑)

──カレー食べに行くのも命がけですね。でもソーマのコウモリランにも胞子葉があるかもしれないんですよね。

淳:  うん。まだまだ謎なんです。楽しみ。

──グリーンフィンガーの持ち主はあたたかい目で見守ることができる人なんですかねー。

淳:  付かず離れずでね。可愛がりすぎてもだめだし、水もあげ過ぎるとダメだしなるべくスパルタで…

──カラッカラになるまでじーっと見ながら「まだ水飲んだらだめ」っていって一滴ポトっ。

淳:  (笑)

──でも怒られるのが好きな植物もいるかもしれませんね。

淳:  いるかも。マゾ的なのが(笑)

──たたいて育てるような(笑)

淳:  あ、でも確かにそういう人いる!

──え、人ですか?

淳:  あ、植物だけど…。ぜんっぜん水あげてないのにギュイーンって急に成長するのとかいるよ。だから植物の出身地は調べるようにしてます。気候を知ってると性格つかみやすいからね。

──ジャングルにいるやつには獣の鳴き真似とかしながら、ぬるーい水をかけてやったりして。ソーマにいる植物が熱帯雨林のジャングルにもいると思うとちょっと夢ふくらみますね。

淳:  ほんと、出身地の想像しながら水あげてますよ(笑)

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2016-03-29

和泉淳さん〔1〕「E(エラい).T(つぶらな瞳). のこと」

和泉 淳
Soma/soma gallery/bitSOMA勤務
ホール業務、グリーンを育てたり、企画などしてます。絵や布で製作もしてます。

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ミミヤマミシンからほど近いところにある、Soma(ソーマ)の淳さん。たまに一緒に呑んだりして面白い話を聞いても私はいつも最後の方の記憶がありません…
今までの話の断片を辿りつつイソタビューさせてもらいました。

text_Tomoko Soda


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──淳さんはE.T.がお好きだそうですが、最初の出会いは映画ですか?

:   そうです。

──映画館で観られたんですか?

:   はい、そうです。

──おいくつくらいの時ですか?

:   中学生くらいかなぁ…

──宣伝みて行きたいと思われたんですか?

:   そうです。前売り券買ったら缶バッジがもらえて、それはずっと持ってましたね。つい最近まで持ってて、こないだ姪っ子あげましたけど(笑)

──あぁ、次の世代に…喜んではりましたか?

:   とりあえず喜んでました(笑)

──E.T.知ってるんですね。

:   知ってます。知ってます。私の家にいっぱいあるので。

──いっぱいあるんですか!ぬいぐるみとか?

:    いろいろあります。陶器もあるし、マグカップとか貯金箱とか…フワフワのも光るのもありますよー。

──E.T.グッズって今でも作られてるんですね。

:   USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)に前はアトラクションがあってたくさん売ってたんですけど、今はなくてそれからは新しいのは売ってないみたいですね。

──映画を観てからグッズを集めるようになったんですか?

:   グッズを集めるようになったのはだいぶ後かな。その当時はあまり買ってもらえなかったように思います。集めるキッカケになったのは四天王寺さん(註: 毎月21・22日に大阪の四天王寺で開催される骨董市)でどうみても怪しい感じの指に挟むタイプのE.T.が売ってて「わー!E.T.やー!」ってなって3つ4つあるの全部買うってゆったらお店の人にも、一緒に行った友達にも「そんなにいらんのんちゃう?」ってゆわれて…(笑)でもそれが一番のお気に入りですね。

──E.T.以外で集めてるキャラクターとかあるんですか?

:   それはないですねぇ

──じゃあE.T.の映画を観て大好きになって…

:   大好き!何もかも!本当に未知の生物に思えたし、最初はやっぱりあんまりかわいいとは思えなかったんですけど映画を観て「こんなに不思議な奴がかわいい」と心底思えるのってすごいなぁって夢中になりましたね。

──そういう未知のものをかわいいって思ったことが新鮮だったんでしょうか。

:   あぁ、でもそうかなぁ。最初にCMで見たときは「わ、気持ち悪い!」って思ったくらいだったのに映画を観たらコロっと変わっちゃった。

──何回か映画は観られたんですか?

:   何回も同じ映画を観るのはあまり好きじゃないので、偶然出会ったら観ますね。テレビとかリバイバル上映とか…わざわざ借りたりはしないです。

──じゃあ中学生のときに観た印象が強くてその後E.T.グッズを集めだしたって感じですね?

:   大人になってから映画はもう一度観ましたけどやっぱりすき!ってなってそれからかなー。

──大人になってからもう一度出会ってグッときたわけですね。

:   そうです!出会ってやっぱりかわいい!ってなって…その頃にはいろんなアンティーク屋さんとかアメリカの古いオモチャとか売ってるお店でよく見かけましたね。

──ドラえもんみたいな感じですね?

:    …!?

──あ、ごめんなさい!今、ムッとされましたね…「ドラえもんですって!E.T.って言ってるじゃないの!」って顔でした。言い換える必要なかったです。失礼しました。

:    (笑)

──私はE.T.グッズ、街で見かけたことないです。やっぱりお好きだということでありそうなとこ探されてるんですね。

:    まぁ、出会いですね!(力強く)「あぁ、今出会ってしまった…」ってときもあります。「お財布に今これだけしかないのに」とか。(笑)

──そんなときは?

:   買える分だけでもとりあえず買います!

──持ってはるのはどんなのが多いんですか?

:   うーん、ぬいぐるみかな…フワフワしてるのとか、首が伸びるのとか、パーカー着てるのとか。

──へぇー、へぇー

:   あとはマグカップもあるし。持ち手のところがE.T.になってて、E.T.を持ち上げてこう…(カップで飲む動作をする)

──はぁー

:   でもそれはE.T.がとれてしまってて…

──あれ。

:   売ってるときからとれてたの。

──あー、とれて売ってた…

:   そう。なのでペン立てにしています。

──前向きー(笑)

:   あとはもうちっちゃーいのとかシャーペンとかキーホルダーとかストラップとか…周りのE.T.好きを知ってる人たちが買ってきてくれるんです。

──集まってくるんですね。

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和泉淳さん〔2〕「ジュンサン ミーツ ザ ミュージック」

──最初にE.T.のことをうかがったのは、淳さんのアンテナは一体どこら辺にはりめぐらされているのかを聞いてみたかったからでして…

淳:  アンテナですか?

──はい。淳さんはどんなものを面白いとかかわいいとかカッコいいと思うのかな、と。とても幅広い気がするので。

淳:  好きなものの基準は…かわいいものももちろん好きですけど、それだけではやっぱりなくて、ビックリするようなもの、音楽は特にそうかも。何かわからないものは気になるし魅力を感じます。パッとみて「何やろ、これ…」ってものには反応してることが多いかな。

──音楽の場合、それはジャンルとかではなくて…

淳:  そうそう。だからレコード屋さん行って探すときが大変。コレは一体どういうジャンルで探せばいいんだろう…ってのが多いです。どうなったらこんな音楽にたどりつくんだろうっていうのに惹かれますね。

──それはライブとかで出会うんですか?

淳:  今は希洋志くん(註: 旦那さんの和泉希洋志氏)がかけてるのとか聴いてて「これ何!?」ていうのとか。以前はもっとマメにレコード屋さん行ったりして試聴してましたけどね。

──音楽はずっとお好きなんですか?小さいときはどんなの聴いておられたんでしょうか?

淳:  子供の頃イギリスに住んでいて、TVで “Top of the pops” っていうベストテンみたいな番組をずっと見てて、1位になってる曲のドーナツ盤をいつも買いに行ったりはしてました。その頃に今でゆうプロモーションビデオみたいな映像も見てて、なんか見たことない化粧した男の人が歌ったり踊ったりとか、シド・ヴィシャスとかも「なーにーこーれー!」ってうわぁぁあってなって、何かわからんけど引き寄せられるっていうか…なので音楽はその時にいろんなジャンルとかを知ったのかなぁ。

──ヘンテコ具合にもいろいろあると思いますが、引き寄せられるタイプがあるんでしょうか。
初めて見てうわぁぁあってなっても引き寄せられないタイプもあるんですか?ヴィジュアルかな。

淳:  あぁ、でもそうかも知れない。

──見向きもしなかった初めて見たタイプの人とかモノとかあるんですか?

淳:  あぁ、そういのは多分ぜんっぜん覚えてないわ。忘れてる。

──(笑)そらそうですね、そんなんいちいち覚えてたらうっとうしいてしゃぁないですよね…

淳:  (笑)生きていかれへん。

──バンドもしてはったんですよね。

淳:  はい。してました。

──ボーカルですよね。どんな格好で歌ってはったんですか?

淳:  その時は全然普通でキテレツな感じはないです。普段の延長ってくらいで。でもそれではあんまりかなってことでライブの時にたくさんお花を客席に投げたりとかしましたね。

──それは淳さんのアイディアなんですか?

淳:  それもなんかのライブ映像で見たんです。お花をバンバン投げてハッピーな雰囲気があったから素敵だなーと思って。

──なんの花だったんですか?

淳:  黄色い水仙!でした。

──素敵ですね。盛り上がりましたか?

淳:  最初は緊張してあんまり覚えてないんですけどみんなが受けとってくれて、そのままずっと持ったまま見ててくれてたのがやっぱりハッピーな感じになってて嬉しかったです。

──じゃぁ、いろいろ面白い人たちのライブとかみて、あんなんやってみたいとかアイディアを練ってたんですか?

淳:  やっぱり常に表現することには興味があったと思うし、そういう視点でみてたと思うけど私は自分からみんなに声かけてバンドやろう!って人を集めるタイプじゃないと思うんです。でもなんとなくやってみたいなーとは思ってて…で、たまたま同じ学校の人たちにやってみない?って言われて「やってみたい!」ってなったんです。しばらく続けてメンバーが枝分かれしていって、私は2人でユニットでするようになって、打ち込みみたいな音に私の歌とかのせたりして…。そんな感じで3つくらいやったかな。

──人前で歌うのってどんな気分なんだろうなぁ…

淳:  出てしまったらいつも大丈夫だったんですけど、始める前はいつも胃とかお腹とか痛くなってキューって緊張してたから、あんまり好きじゃなかったのかもしれない。みんなで音とか一緒に作っていく過程の方が好きなのかな。

──オリジナルで作ってはったんですね。

淳:  そうですね、カバーもあったけど、後半はトラックが作ってあって私が歌詞書いたりしてました。

──歌詞を書いて歌ったりするの憧れます。

淳:  (笑)一緒にバンドします?

──取り合いじゃないですか、ボーカル。
(そだ)「私が歌詞書く!」 (淳)「いやー、ここは私が書く」」
(そだ)「私が歌う!」(淳)「私の方がいい!」
(そだ)「私がお花投げる!」(淳)「私が買ってきたから私が投げる!」
ってなりますよ。きっと…

淳:  うふふふふ

──いやぁ、素敵です。

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2015-11-24

古河暁さん 〔6〕「ゴーゴー アキラフルカワ!」

──いろいろ伺ってきて、新しいこと見たことのないもの・服というとすぐに奇をてらったようなもの(?)を思い浮かべていた私は安直でした…   もっといろんなアプローチがあるってことですね。

古河:   人が着なければ何でもできると思いますけどね。袖なら袖で、襟なら襟で何か面白いことできるかな、と。僕の好きなものをわかってほしいとかそういう思いもありますけど、着る人が自分で選べる喜びとか大切さは持っていて欲しいと思ってます。着る以外の何かも感じてもらえたらなーと。でも不思議なんですけど、日本の人口のまぁ半分くらいは女性だとして、女性ってだけで、みんな同じような考え方になるんですかね?

──え?  何?  それは服のこと?

古河:   服に限らずいろんなことですけど、服なら買う人が自分で選んでこれいいなって思って買ってるのか、流行ってるからっていうので買ってるのかとか…

──服に対する考え方もそれぞれ違うでしょうしねぇ。流行っているものがトニカクスキ!な人もいるでしょうし。古河さんの服を着る人は自分で選んで買って欲しいな、と思っているわけですね。

古河:   そうですね。

──古河さんからこういう人に着て欲しいというのはあるんですか?

古河:   それはないと思いますね。

──サイズも展示会の時にサンプルからその人に合わせて調整したりされてますよね。サイズ展開がないんですか?

古河:   ないですね、そんな何千枚も作るわけではないし、サイズ展開よりもその人に合わせた方がいいかなと思って。着たい服が自分にピッタリだと僕も嬉しいですからね。

──では、次回は刺繍ですね。

古河:   はい。刺繍とファスナーですね。

──あ、そっか。刺繍とファスナー!   いいですね。

古河:   そこにまだあんまりストーリーはないんですけどね。

──ファスナーを開けたらそこにお花のししゅうが、とか。

古河:  ………いいですね。

──すみません。野暮でしたね。

古河:  (笑)

──着る人のことをまず第一に考える古河さんのお話、とても勉強になりました。ありがとうございました。

古河:   なんかあまり言葉がなくて…   すみません。

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(古河暁さん  イソタビュー  了)

古河暁さん〔5〕「古河暁は細部に宿る」

──いつも何か新しいこと今までやったことのないことを服に取り入れたい、とおっしゃっていましたが、新しいテクニックを自分のものにするのに時間がかかるのではありませんか?

古河:   職人技のようなものはやっぱり任せないとだめですね。次は刺繍を使いたいと思っていて、ミシンも見に行ったんですけどね。でも結構高価なものだし、職人さんの技を見なあかんなーということで任せることにしました。

──では、古河さんの手の部分で新しく取り入れようとしていることはありますか?

古河:   やっぱりパターンかな。今回(ミミヤマミシンでの8月の展示会)では結構元型から変えたんですけど。

──元型っていうのは型紙のことですか?

古河:   型紙なんですけど型紙になる前の元型っていちばんシンプルなのがあるんです。それを変えたのが今回初めてやったことかな。今回はより立体的にしようと思ってたから首とか肩の辺りは今までとはかなり変わってると思います。後はカッティングかな。今まで手を加えなかった所を出してみたり、チュールも初めて使いました。

──そうなんですね。ずっと残していくスタイルのものは何かあるんですか?「古河パンツ」みたいなものは…

古河:  (笑)そのブランドの象徴みたいなものですよね?ドレープだったんですけどね。タックとかプリーツとか。そのイメージは強いんじゃないかな。

── 〔4〕「シンプルバランスはナチュラルに」でおっしゃってたようにそれが最近減らしてはるんですよね。

古河:   はい。今回初めてプリーツはなかったんじゃないかな。カチッとさせたいイメージだったんです。立体的でシャンとさせたかった。カジュアルになってきたように感じてたので締めていこうと思って。で、次は刺繍を使いたいです。あとは普段あまり目につかないようなものをメインに使ってみたいな、とか。ファスナーとか具体的なパーツを表に出してみたり…

──開けていいんですか、そのファスナーは…

古河:  (笑)ファスナーを綺麗に使ってみたいです。柔らかく。「あ、ファスナー綺麗…」みたいな感じで作りたいです。

──カタチとして「スカート」とか「シャツ」ってざっくり私は思ってしまってましたけど、部分部分で見ると首とか肩とかウエストとかパーツでできてるんですもんね。そういう小さい部分を変えることでいろいろ冒険もできるってことなんですね。

古河:   できると思います。でもそのためには毎日意識しないと出て来ないと思います。ぼくは多分、服のこと考えてる時間が他の人よりずっと多いのと単純に服が好きだっていうのが仕事つながっているんだと思ってます。

──あと、ちょっとワクワクが好き。

古河:   それは大事ですね。

──ここちょっとツマんだら、こっちキューってなって、ワー!っていう。チョー感覚的…(笑)

古河:  (笑)

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2015-11-13

古河暁さん〔4〕「シンプルバランスはナチュラルに」

(前回の話のまま続き)

古河:   まぁこんな感じなので、毎シーズンのテーマも始まりがわからないんです。どこから始まって出てきたものなのかが…   特に今回だけのことじゃなくて、今まで見たり感じたりしてきたことって言うと、いつもと同じになってしまうし。

──大きなテーマとしてはずっと同じものがあるってことですね。他のブランドの服はあまり見られないんですか?

古河:   見ますよ。部分的な所とか参考にしたりするし、流行色といわれてるものも取り入れますし、そういうのも好きですしね。

──100%古河暁の感覚の服だと、女の子困るかもしれませんもんね。1着の中に古河エッセンスはどれくらい入れるんですか?6割くらいですか?

古河:   いやー、そんなに入ってないと思いますよ。特に最近は削っていくようにしてます。以前は足していく方にこだわっていたけど、今は足してから削っていくようなことをしてます。

──それは単純にデコラティブなもののことですか?

古河:   も、以前はやってましたね。すごいブワーって(笑)

──削っていくようになったのは何故ですか?

古河:   やっぱり人が着るってことを前より考えるようになったからですかね。人に言われたりもしたし。それより元のデザインを忠実に使ったり、分散させたりしながらバランスをとるように心がげています。いろんな人と関わるようになってから単体じゃなくて全部で一つの服って見るようにしています。

──それは一着の服っていうよりは、一つのシーズンでのバランスのことですか?

古河:   そうですね。まとまるようにというか。で、少し変わったものも毎シーズンいくつか作って…   そうじゃないと面白くないですしね。

──意外とそれが1番人気だったり。

古河:     好きな人はおられますね。  それこそ、コムデギャルソンとかがやっておられることとか、すごく面白いと思うけど、僕はもう少しナチュラルなものに興味があります。

──ナチュラルじゃないんですか?コムデギャルソンは、古河さんの中では…

古河:   明確な世界観がありますからねぇ…

──ナチュラルっていうのは服の形態じゃなくて、そういうコンセプトがガチガチではないってことですか?作る人の頭の中がナチュラルとかシンプルってことなのかな。

古河:   そうですね。多分(僕の服も)ナチュラルじゃないんですよ。やっぱり値段もするし、服が好きじゃないと買わないような少し変わったものだし…   でも最近の流行りでもありますね、ナチュラルは。

──ナチュラルとシンプルっていうのはどんな風に違うと思いますか?

古河:   感覚的には同じように思ってますけど、どうなんだろう、難しいな。

──ナチュラルメイクって聞きますけど、シンプルメイクってあんまり聞きませんよね。ナチュラルって自然ってことですよね。シンプルって簡素っていうかモノが少ない感じがしますね。自然に見えるようにバッチリメイクするのがナチュラルメイクなら、シンプルメイクは…

古河:   シンプルメイクは…

──眉毛バッチリであとは一切ノータッチとか。   

古河:(笑)

──で、古河さんの服はシンプル、あれ?どっちでしたっけ、ナチュラル?

古河:   シンプルではないと思います。

──あ、シンプルではない。  まぁ、シンプルとかナチュラルだけで分けられるものでもないでしょうけれど。古河さんのお客さんは年齢層も広いですものね。年齢ではなく何か興味を持たれる要素があるんでしょうね。

古河:   僕も毎回不思議です。服作って、わざわざ見に来てもらって、お金を払って買ってくださることが、毎回信じられないし、恥ずかしくなってしまいます。

──まぁ。恥ずかしいんですか?

古河:   恥ずかしいです。自分の中を見られることだと思うので…   もちろんいい意味で、ですけど。

──嬉し恥ずかしくて、くすぐったい。

古河:    あぁ、それです。くすぐったい。

──いやーん。

古河:(笑)

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